農業を科学的にとらえ、次世代の農業を構築していくためには正しい知識と豊富な知見が必要になってきます。
このコーナーでは次世代の農業に興味を持たれている方、今後導入していきたい企業様などに向け、光が植物に与える影響について理解が深められるような内容をお届けします。
光合成とは!
植物は光エネルギーを利用して水と空気中の二酸化炭素から生育に必要な栄養素を合成しています。これが光合成といわれるものです。
光合成は太陽光でないと、うまくいかないと思われている方もいらっしゃるかもしれませんが、LED照明でも光合成は行われます。
太陽光には「可視光線」と「不可視光線」があり、光合成に必要なのは「可視光線」の「青色」と「赤色」の光です。 これを人工的に作り出すことでも光合成を行うことが可能なのです。
LED照明と植物の関係
植物(農作物)の栽培によく利用されているLED照明と植物の関係をみていきましょう。
先ほどお話した通り人工的な光でも光合成を行うことができるので、白熱電球や蛍光灯でも行うことができますが、最近では主にLED照明が使われています。理由はいくつかありますが、青色LEDが登場したことでLED照明の活用範囲が広がり次世代の照明として普及し始めたことも大きな理由の一つです。
LED照明が利用される理由やメリット
一番大きなメリットとしては光源の寿命が長いことがあげられます。白熱灯や蛍光灯よりも長寿命なので電球などが切れた際、交換の手間とコストを抑えることができ、長期間照明を利用する農業などには最適です。
また電球や蛍光灯に比べ商品電力も少なくて済むので電気代も抑えることができ、ちらつきもないため目に優しいという利点もあります。
デメリットは機材の価格が高いということがあげられます。ただ蛍光灯などに比べてイニシャルコストがかかりますが、長期的に見れば蛍光管の交換などが減る為トータルコストは安く上がってくるはずです。
光の波長をコントロール!
LEDを利用し光の波長を自由にコントロールすることで植物の成長・生育に影響を与え、成長スピードを高めたり、植物が持つ成分比率を変化させたりすることが可能です。このことにより天候に左右されず、安定した収穫量と成分を得ることができるので植物工場などでよく利用されています。
当社の事例
熱帯植物工場での育成と安定化、胡蝶蘭の育成と安定化、医薬品向けの植物の成分調整など、知見を活かし様々な問題を解決しています。